乗組員になるためには

なりたい、とは思わない

そんな潜水艦乗りになりたいと感じた人もいるかと思う。潜水艦のイメージは大戦中と言うよりは、創作の中で語られているものを想像する人が大半のはず。それらでは本来潜水艦乗りにとって一番語らなければならない点が、当然のように省かれている。そのため、当然のように意気込んで潜水艦の乗組員になるんだという人もいるかと思うが、簡単になれるものではない。無論ある程度訓練をしなければ認められないのはもちろんのこと、潜水艦で働く船乗りとなるためにはある種宇宙飛行士にも近い適性を有していると言われている。

適性と話したが、潜水艦の乗組員になるためはある1点が一番に求められるという。これは能力というものではない、何が必要なのかというと『強靭な精神力を持っているかどうか』という点だ。潜水艦、今は戦時下で利用されることもないため極限状態になることはほぼないものの、かつての日本でもあったように潜水艦内で何ヶ月もの生活をしいられることになる。単独であれば気にすることもないだろう、だが潜水艦は乗組員と協力しながら生活をするのが前提となっている。また乗組員同士にはプライバシーという、個人の空間というものも基本存在しないので、任務中は他人との共同生活がしいられてしまう。

この時点で無理だという人もいるだろう、ただ団体行動が苦手だからという理由では語れない点もそこにはある。潜水艦乗りになるというのは思われている以上に過酷な職なのだ。

水に潜りたい方へ

一番何が辛いのか

日本を始め、世界各国で潜水艦の乗組員になる人々には長期間にわたっての他人と共同生活が出来るかどうか、その適性を測るところから始める。そして見事クリアして乗員になれたとしても、それで終わりではない。ある意味、ここからが本当に辛い時間の始まりだと行っても過言ではない。

任務そのものも大変なのは当然のことだが、潜水艦乗りをしている人の中には訓練には合格したがその後自殺してしまった人もいる。そんな人達の精神を蝕んでいったのが、狭い環境における共同生活以上に悩ませたのが『臭い』だ。まだ『匂い』と表現できれば良かったのかもしれないが、とにかく潜水艦に乗ると『臭い』が一番辛いと言われている。

原子力潜水艦ではエネルギー上その心配も通常の潜水艦よりは心配ないのだが、一般的な潜水艦ではとにかく艦内は相当臭うという。元々深海を主な航路に設定しているため、空気の入れ替えもできず、また人間生活していれば何かと匂いを発するものだ。汗であり、用を足すといった場面ではどうしても生じるもの。それらを隔離するスペースも今でこそ用意されてはいる、そして完璧に密閉出来ているわけではない。外にこそ漏れないが、内部は酷い状況だという。

また海中では真水は貴重な資源となっているので、身体を洗うことに使えない。なので乗組員は海水を使って洗う事になるのだが、臭いに臭いを上塗りしているだけでしかない。海水なので衣類を洗うことも出来ず、歯磨きなども出来ないのだ。なので一時期は潜水艦乗りの様相は物乞いよりも酷い格好をしているとまで揶揄されていた。密閉空間での生活以上にこれはかなり辛いところ、知っているかどうかで選択肢の幅も増えるだろう。

臭いを助長するように

さらに潜水艦は高温多湿となっている。内部に機関が搭載されているため、油などの汚れもそうだが、エンジン部の熱もそのまま排出されずに蓄積されていってしまう。なので室温は30℃、湿度は100%という最悪な状況下で生活を強いられる。周辺はカビだらけとなり、さらに身体も満足に洗えない状況では暑さと湿気、臭いという三重苦は集団生活に耐えられるという訓練そのものが無駄になるくらいに、個人の精神を汚染する力を有している。

これでもし、艦内で生理現象を発散させようものならその臭いも蓄積されてしまうから、全く笑えない。ストレスを発散することも出来ず、集団での生活に耐えなくてはならない、そして体を洗うことも出来ない生活を何ヶ月と続けなくてはいけない。自殺者が多いと言われる所以も妙に納得できてしまう。

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選ばれれば、軍人として誉れ

こうした状況下での任務はどの軍人よりも過酷なのはいうまでもない。そのため、もしも所定の訓練に耐えられると認定されれば、軍人としてエリートと認知されることに等しいとなるのだ。今でも潜水艦乗りを志願する軍人は存在しており、課せられる任務の重要性も理解しているためこれ以上ない仕事だと思うという。一般人には到底務まるはずもない、それくらい潜水艦乗りは簡単になれるものではないため、選ばれるものならそれ以上に嬉しい事はないという。

かつての日本でも、陸軍以上に海軍へ優先的な配慮がされていたと言われているため、軍事国家として機能していた当時は海軍ほど憧れの仕事はなかったのだろう。こんな話を聞いて個人的になりたいと思うかと言われると、正直全くそのような感情は浮かんでこないのは現代的な考えのようだ。


憧れの潜水艦│

鐵の鯨(てつのくじら=潜水艦)辞典@呉